同じ牛からとれた革でも、体の動きによって革の性質は大きく変わります。
今回は、動物の動きから分かる「革の特性」についてお話していきます。
革は、肉と同じように、部位によって大きく特性は異なりますが、
食肉が部位によって「モモ」や「ロース」など
質の違いに応じて価格がちがうのと同じように
革も、部位によって異なる性質があります。
まず、ショルダーと呼ばれる後ろ首から肩にかけた部分は、
生きているときによく動いていた部位でもあります。
そのため、伸びに強く、しなやかな繊維層なのが特徴です。
シワも多く見られ、おもに薄く漉して芯材を併用し、
革の柔らかさを強調するようなバッグ類に多く使用されます。
ベンズと呼ばれる背中からお知りにかけての部位は、
繊維層が緻密でよく締まっています。
ですので、ベルト、バイカーウォレット等
芯材を併用しなくても、革の強度で構成できる製品に向いています。
コバの磨き仕上げにも締りが良いぶん、ほかの部位よりもきれいに仕上がります。
さいごにベリーと呼ばれる脚~腹部は、繊維層がゆるく、粗く
伸び特性も強すぎるため、製品用途としては不向きな部位です。
とくにヨーロッパ革では、この部分は製品用途に適さない部位されて
あらかじめカットされています。
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