日本で流通している革は、主にアメリカの原皮を用いて国内で鞣した革のほか
アメリカやヨーロッパで鞣し工程までを終えて輸入された革の2種類があります。
ヨーロッパ原皮と、アメリカ原皮は、根本的な違いがあり、
アメリカの牛は基本的に肉をとるために放牧飼育された牛であることが多くあります。
そのため、革は副産物として考えられていますので、キズやしわのあるものも多いです。
そもそも実用品資材として発展してきた経緯から、銀面の美しさはあまり重要視されず、
よく言えば「ワイルド」ともいえます。
国内で鞣されている牛ヌメ革のほとんどは、この北米産にあたります。
いっぽう、ヨーロッパでは、牛を飼育する段階からきれいな革が取れるように
隔離飼育されるなどの工夫がなされているのが特徴です。
均質な美しい原皮を取ることができます。
ヨーロッパでヌメ革は古くからブランドバッグなどの
ファッションとしての用途がしっかりと確立していたことから
染色・風合い加工の技術も発達しています。
また、ヨーロッパでは革を頭に対して平行に切り取っていきます。
食肉用に育てるアメリカでは、お知りに焼き印を入れたりするため、
この方法は取りづらいのですが、均一な美しい原皮をとることができます。
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